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2018年 インダストリオール ICT電機・電子部門運営委員会 in インド

久しぶりのインド

今年のインダストリオールICT電機・電子部門運営委員会は、5月28日(月)~29日(火)にインドのムンバイで開催された。以前、この地を訪れたのが2002年、実に16年ぶりの訪問となる。ムンバイの空港からホテルまで、車窓から見る街中の雰囲気は、交通渋滞(マナー)も含め、以前と変わっていないというのが第一印象であった。しかし後日、在インド日本国大使館で大使のお話を伺い、いろいろな改革が始まっていることを知り、インドは日本にとって極めて重要な存在になるだろうと感じた。会議ずくめの日程なので現地視察はままならないが、今回は各国の皆さんとの意見交換、そして、大好きな本場のカレーを大いに楽しもう。

深めたい論議のテーマ

今年は、世界15ヵ国より18組合、総勢40名を超える方々が集まる会議となった。昨年に引き続いての参加者は日本人を含め8名しかおらず、今回が初めての参加者が大半だ。 今回、議論を深めたい主な論点が4点ある。1点目は、EUからサポートをいただいている東南アジア6ヵ国における組織化・組合強化プロジェクトについての評価と課題論議である。サプライチェーンにおける今後の組織化戦略も論議してみたい。2点目は全世界に広がっている不安定労働への対応である。商品サイクルが短く、需要変動が激しいICT電機・電子部門産業では、総じて不安定労働が増加する傾向にあり、各国の実態共有と今後の取り組みに対する認識合わせが必要だ。3点目は、国際労働機関(ILO)でも最大の話題になっている「未来の労働」についてである。第4次産業革命が進展する中、持続可能な雇用確保には何が必要となってくるのか、働き方の改革も含め論議してみたい。4点目は、労働組合ネットワークの構築についてである。企業活動はますますグループ化、そしてグローバル化しており、同じ企業、同じブランドで働く仲間の労働基本権の確保や公正公平な処遇、安全衛生への取り組みが重要になっている。先進的な事例を学び合いながら今後の取り組みに関する論議をしてみたい。

強く感じた3つのこと

1.企業のグローバル化が進む中で「労使の信頼関係」の構築が大事であるということ。

移民労働者を含む不安定労働者の増加や、会社に知られてクビになることを恐れ、組合に近づけない労働者がいる中、一生懸命に組織化に取り組んでいるという報告があった。労働者の尊厳と基本的権利を守るため、まずは組織化をして、雇用の安定と労働条件を確保するために「闘っている」という言葉がまさに当てはまるという印象を受けた。同時にそれぞれの国の現場では「なぜ、企業は人をモノ扱いしているのか?」「人をコストとしてしか見ていないのか?」という疑問がわいた。質の高い労働の創出のために多国籍企業と現地企業との協力関係を構築したいという要望が出た。一緒にやっていきたいと願っているのだ。グローバルに展開する多国籍企業であれば、世界の人々から尊敬され、信頼される企業でなければならないはずである。現場の実態を見れば程遠いかもしれないが、「人を大切にする企業、人を大切にする社会」の実現を改めてめざしたいと思った。そして、そのためにも「労使の信頼関係」の構築がまずは大切であり、健全な労使関係がある企業が成長することを証明したいと強く感じた。

2.変化を受け身でなく、むしろ主体性を持って変化に挑戦するという意識が大事であるということ

インダストリー4.0への対応に関する論議の中で、企業の業績が良くなれば、雇用と労働条件に好影響となるので、企業経営が良くなる取り組みが重要であり、生産性向上を持続させることが課題であると意見が出された。また、大きな変化を想定し労働組合として主体的に色々な取り組みを実施している報告を聞き、新鮮さと共感、そしてそこまでやっているのかという驚きも感じた。
また、報告の中で言及された生産性向上については、生産性三原則「雇用の安定」「労使の協力・協議」「成果の公正配分」が重要である。この価値観が共有できれば、現在、海外で起こっている問題の解決に繋がるのではないだろうか。次回の会議では、労働運動としての生産性向上について論議したいと感じた。

3.労働組合ネットワークの構築が必要であるということ

このテーマに関する論議の中で、「グローバルな組合になるためには、どうすればよいか?」という、単純だけれど本質に繋がる投げかけがあった。そして「自分が勤める多国籍企業に、他国では何が起きているのかを知りたい。そのためには労働組合としての情報交換が大事である。企業の行動を監視することが必要だ。それは、世界で起きているさまざまな問題、課題を未然に防ぐためである」との考え方の発言が続いた。金属労協が海外における労使紛争の状況をまとめており、現状では増加傾向である。この種の問題は各国の実情が違うために日本の価値観だけで判断できる問題でないことは確かだが、問題、課題の未然防止に有効であれば、むしろ積極的に検討すべきことではないだろうか。

おわりに

会議の最後に2018年のアクションプランと来年秋にタイでのインダストリオールICT電機・電子世界会議開催を確認し終了した。
毎回思うことだが、意見が出ないことがない熱のこもった会議である。参加者一人ひとりの参画意識の高さを感じる。そして、せめて英語くらいは通訳なしに議論ができる語学力を身につけたいと思った。今からでも遅くはない。英語の勉強を始めてみよう。

中央執行委員長 野中 孝泰

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