電機連合

文字の大きさ

労働問題Q&A

賃金・労働時間、組合運営など、身近なよくある労働問題についてお答えします。

労働問題Q&A

退職時に残った年休を全部使ってやめたいと言われましたが、 問題はないのでしょうか?

A:「残った年休を全部使いたい」ということについては、問題はありませんが、会社側からみると「時季変更権」との兼ね合いです。

労基法では「年次有給休暇(年休)は原則として労働者の請求した時季に与える」と規定しています。したがってこの人は、たまたま退職する時季に残った有給休暇を全部請求したわけですから、原則として与えなければなりません。

ただし、原則としているのは、会社が「事業の正常な運営を妨げる」と判断した場合には、会社は「時季変更権」を使い、この請求を拒否し、時季を変更して与えることができるからです。例えば、ラインを構成する人員の半数が、同じ日に年休を請求したようなケース(ほとんどないとは思いますが)は、明らかにラインが止まってしまいますから、時季変更権を使って調整することができるわけです。

従って、もしこの人が会社の重要な業務を行っていて、余人をもって代え難いような場合で、残日数が20日もあるような時には、時季変更権行使の対象となる可能性があります ただ、相談のようなケースは、あらかじめ退職することが分かっている人だと思いますので、会社も工数に折り込み済みのはずですから、拒否をするとかえって問題が生じる可能性が高いと思います。退職するときに残った年休を全部請求する方法はけっして好ましいとは言えませんが、本人の請求通り与えたほうが無難でしょう。

(参照:最高裁判例-昭和48年)

昭和48年最高裁判決 年次有給休暇の権利は、法的要件を充たした場合、法律上当然労働者に生ずる権利であって、(略)労働者による「休暇の請求」や使用者の「承認」を容れる余地はない。昭和48年最高裁判決

労働問題Q&A

賃金・労働時間、組合運営など、身近なよくある労働問題についてお答えします。

やさしく解説 用語集

組合用語について、やさしく解説します。