電機連合

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労働問題Q&A

賃金・労働時間、組合運営など、身近なよくある労働問題についてお答えします。

労働問題Q&A

裁量労働制と年俸制について教えて下さい。

A:裁量労働制は働き方、年俸制は賃金の支払い方の一つです。年俸制の導入はとくに慎重を要します。

制度について簡単に説明すると次の通りです。

裁量労働制

  • 上長からの指示・命令はほとんど不要で、自らの判断で業務を遂行できる範囲 (裁量)が広い労働者に適用する働き方。労働時間の管理はほとんどなされず、 労働者の主体的な判断に任せられる。時間外手当の支給は組合員ならば休日出勤程度が一般的である。
  • 適用可能な職種は労働基準法で定められているが、代表例はデザイナー、研究開発職、情報処理(プログラマー)などであるが、導入に際しては選択制の自由性保証と労使事前協定が望ましい。

年 俸 制

  • 賃金の支払い方の一方法で、月例賃金の額を決めるのではなく、一時金を含めた年間賃金を決めて月々(年1回もある)支給する方法。代表例はプロ野球の選手だが、最近は管理職に適用する企業も増えている。
裁量労働制は労働基準法で一定の規制はあるが、年俸制は賃金の支払い方の一つであるために規制はない。基本的に両者は関連性を持たせる(裁量制には年俸制を適用しても良い)べきであり、事例(注)のように、固定費(人件費)を削減するために生産労働者に年俸制を導入し、契約社員化を目論むような場合は絶対に阻止すべきである。

1996年4月、a電機において、従業員全員に対し退職金制度の改廃と年俸制の導入が提案され、労使協定がなされたもの。その内容は、
「 96年4月より新しい退職金制度を導入するために、3月末日で一旦退職金を清算(解雇)し、新たに4月1日より全員に年俸制を導入の上、再雇用をする。年俸額は年1回会社と本人が協議して決定する。」
というもので、従業員のほとんどは生産労働者で、電機連合は、固定費の削減のための導入であり、社員の契約社員化=指名解雇に直結し組合の弱体化を招くとして、強く白紙撤回を迫ったが結局実現せず、最終的に労組は活動の棚上げを余儀なくされ電機連合から脱退した事例。

このように裁量労働制と年俸制(とくに年俸制)はメリットはあるものの「両刃の剣」の側面もあるため、労働組合としてはその導入には慎重を期すべきである。

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