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おたすけマニュアル

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(4)休業と賃金

1.使用者に帰責事由がある休業の場合、休業中の賃金全額について請求権があるのが原則です。
2.労働基準法26条は、平均賃金の60%以上の休業手当について規定していますが、これは民事上の賃金支払い義務を減額する趣旨ではありません。

【1】休業とは

労働基準法26条での「休業」とは、労働契約上労働義務がある時間について、労働者が労働できなくなることです。休業には集団的な休業と、個々人の休業があります。また、丸一日だけではなく、1労働日の所定労働時間の一部分のみの休業もあります。

【2】休業中の賃金請求権

1.休業の帰責事由が使用者にあるとき

民法536条2項により、使用者の「責めに帰すべき事由」(故意・過失または信義則上これと同視すべき事由)がある休業の場合は、労働者は休業中の賃金を全額請求できます。労働基準法26条の休業中の賃金のうち平均賃金の6割の支払いを罰則をもって確保することで、労働者の最低生活を保障すべく設けられた規定であり、使用者の民事上の支払い義務を減額する趣旨ではありません。

2.休業の帰責事由が労使どちらにもないとき

使用者に民事上の帰責事由がない場合は、労働者は休業中の賃金の請求はできません。ただし、民法は強行法規ではないため、就業規則、労働協約で特段の定めをしている場合は、その限りではありません。
しかし、労働基準法26条の「責めに帰すべき事由」は民法よりも広く、例えば、機械の検査、原材料の欠乏、流通機構の不円滑による資材入手難、監督官庁の勧告による操業停止、親会社の経営難のための資金・資材の確保困難などでも、使用者は労働基準法26条の休業手当を支払わなければなりません。

3.休業の帰責事由が労働者にあるとき

労働者の債務不履行であり、労働者に休業中の賃金請求権はありません。ただし、私傷病休職制度など就業規則、労働協約で特段の定めをしている場合は、その限りではありません。

4.不況を理由とした生産調整のための休業

民法536条2項の債権者の帰責事由ある休業であり、賃金全額を請求できます。なお、使用者が休業に関わる手当を労働者に支払ったものとして、国から「雇用調整助成金」の支給を受けている場合があるので、支払い原資があることになります。

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