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おたすけマニュアル

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(2)就業規則変更による労働条件切り下げ

1.使用者が就業規則を労働者に不利益に作成または変更して労働条件を切り下げた場合、労働者はそのような不利益な労働条件の変更を受け入れなければならないのかという問題です。
2.不利益変更の有効性に関しては、手続、内容の面からチェックします。
(手続面)労基法所定の意見聴取、届出、周知義務が履行されているか。
(内容面)政策・変更に合理性があるか。

1.手続面のチェック

使用者は、就業規則の作成・変更に際して、労働基準法上の以下の手続的義務を履行しなければなりません。

a.労働者の意見聴取義務(労基法90条)
事業場に労働者の過半数を組織する労働組合がある場合はその労働組合の、ない場合は労働者の過半数を代表する者の意見を聴き、就業規則を労基署に届け出る時に、その意見を記した書面を添付しなければなりません。本当に意見聴取したかをチェックします。

b.労基署への届出義務(労基法89条)
労基署に届け出ていれば、使用者は届出書の控えを持っているはずです。控えには労基署の受理印が押印されています。使用者に届出書のコピーを要求し、届出義務が履行されているか、労働者代表の意見は誰かと内容を確認します。

c.周知義務(労基法106条1項)
使用者は、就業規則を常時各作業所の見やすい場所に掲示し、または備え付けるなどの方法によって労働者に周知しなければなりません。

d.以上の手続義務は労働者保護の機能を意味しています。これらの手続義務の履行を欠いた不利益な作成・変更に、労働者は拘束されないと考えるべきです。

2.内容面のチェック

a.労基法92条は、「就業規則は法令または当該事業所に適用する労働協約に反してはならない」としており、法令、労働協約に反する内容の不利益変更には拘束されません。

b.作成・変更に合理性があるか。判例がとる判断枠組みは「その作成・変更に合理性がある場合だけ、労働者に対する拘束をもつ」「とくに賃金・退職金など重要な労働条件に関する不利益な作成・変更は、高度の必要性に基づいた合理性がある場合に限り、労働者に対する拘束力を持つ」の2点です。

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