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おたすけマニュアル

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(6)民事再生法

1.民事再生手続は、再生型の倒産法制です。破産や会社更生よりも簡易であり、定型的で迅速な処理がなされています。
2.民事再生手続の実践はその大半が再生債務者とその代理人に委ねられており、裁判所の役割は後見的なものにすぎず、監督委員による監督も限定的です。
3.再生計画案の作成も再生債務者が行い、その内容は多様であり、申立時には再生計画の方向性が不明であったり手続の途中で変更されることもあります。
4.民事再生手続の中で、営業譲渡や生産手段等の会社財産が切り売りされる危険があり、民事再生法が悪用される恐れがあります。
5.労働再建は一般優先債権となり、手続の外に置かれ再生手続に拘束されずに随時弁済されます。未払いの場合には労働者は自力で回収しなければなりません。 6.人員整理や労働条件の変更等の労働問題と民事再生手続とは別個の法的な問題であり、切り離して対処されます。

民事再生法は、経済的に窮地にある債務者について事業の維持または経済生活の再生を図ることを目的としており、和議法を廃止して2000年4月から施行されました。従来の経営者は退陣せず、再生債務者とその代理人が手続を進め、裁判所に選任された監督委員が手続を監督する仕組みです。
民事再生法においては、再生計画によって人員整理や再生債権でない労働債権の減免、分割払い、期限の猶予等を行うことができないので、たとえ再生計画で労働者の人員整理や賃金・退職金の減免等を定めたとしても、効力はありません。民事再生法は雇用や労働条件の変更については一切規定しておらず、労働契約上の問題については、民事再生手続とは別の労働法上の問題として対処することになります。
開始決定の通知は、再生債権者にしかされませんので、労働組合は手続の外に置かれ、知らない間に手続が進行していく危険性があります。したがって、労働組合としては、日常的に会社の経営状況をつかみ、労使協議会などの場でしようしゃに常時確認するとともに、民事再生法など倒産手続を申請する場合には労働組合と協議することを義務付けた労働協約を締結しておくことも必要です。
また、再生債権者の確定、再生計画案の立案、再建計画の遂行まで徹底した当事者主義が取られているので、手続の全ての過程で労働組合のチェックが重要になります。

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