電機連合

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ボランティア活動

電機連合が実施しているボランティア活動について、紹介します。

第3次東北ボランティア感想文

新しい復興やボランティアの 形を感じた

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東芝グループ連合 森塚 輝紀

8月4日(木)~9日(水)にかけて、電機連合主催の第3次東北ボランティアin陸前高田市に実行委員の立場で参加しました。


過去に2回(2011年10月と2015年11月)宮城県南三陸町のボランティアに参加したこともあり、違い地域ではあるものの現地の状況を視察したかったため、派遣要請があった時は前向きに引き受けました。


今回の活動内容は大きく、高田松原の再生活動・七夕祭りの山車(だし)引き・防災学習の3つでした。


高田松原の再生活動は、奇跡の一本松で知られる松林の50年後の再生を目指した活動です。現在は松の苗木の育成を行っていますが、2017年春から第一線堤と第二線堤の間にできる敷地に順次植林を行う予定です。


冒頭、高田松原を守る会 鈴木理事長から、高田松原を守る会の活動紹介・高田松原の歴史や今後の再生計画・震災による被害などについて説明を受けました。その後、育成中の苗木畑の下草刈りやその松苗を植樹する際に潮風や飛び砂などから守るための竹簀作成などに取り組みました。


私の班は最初に竹の面取り作業を行いました。初日は作業時間が1時間程度ということもあり、班員からは「ちょうど慣れてきた頃なのでもっと作業したかった。竹簀作りも体験したかった。」などの声がありました。


翌日の下草刈りの作業では、鈴木理事長から飲み物の差し入れがあったり、参加者に対して「体調大丈夫ですか。無理せず休憩してくださいね。」など声をかけてもらったこともあり、炎天下ではありましたが体調不良者がでることもなく作業をやりきりました。一方で、これらの作業を日々行っている高田松原を守る会の方々の大変さも実感した次第です。


また、鈴木理事長の話の中で「再生活動に関して50年後自分たちは生きていないと思うが、心から高田松原の再生を望んでいる」との言葉は、グッと胸に響きました。


七夕祭りの山車引きは、きらびやかに飾られた巨大な山車が勇壮に町を練り歩くお祭りですが、震災後、多くの方々が地元から離れ、山車の引き手が不足していることから、地元の方と一緒に地域を練り歩きます。今回で電機連合ボランティアが3回目の手伝いということもあり、地元の方も温かく私たちを迎えてくれました。七夕まつり組代表の斉藤さんから「この辺は来年になれば埋め立てられることから、今回のルートで七夕祭りの山車を引けるのは最後。一歩一歩を踏みしめてほしい。」との挨拶もあり、最後まで元気いっぱい山車を引きました。途中、上り坂や最後などキツイ場面もありましたが、かけ声を力いっぱい叫び気持ちを奮い立たせたり、夏あかりを見つけては「もうすぐ公民館だ。」と励ましながら引きました。ちなみに「夏あかり」とは、シノ竹と模造紙を使って参加者が手作りした竹の灯篭です。


今回の山車引きは、「従来のルートが復興作業によって利用できないことから他の山車はお目にかかれない。」と聞いていましたが、他の2地区の山車を見ることができました。鳴石の山車はお囃子が全員女子だったり、駅前組は地区の引き手人数に見合った小型の山車だったり、地区の個性が出ているなぁ。と感じた次第です。


七夕祭り終了後には希望者のみではありますが、地元の方と懇親会があり、私達以外にもボランティアとして参加している方や地元の方の七夕祭りへの想いなどが聞けて、大変有意義な交流ができました。また、皆さんのとても嬉しそうな表情も印象的でした。


防災学習では、語り部さんの話を聞きながらの市街地視察や被災者・陸前高田市長などの話を聞きました。


市街地視察では震災被害があった海辺に「追悼施設」が設置されており、まずは献花・黙とうを行いました。その後、被災した道の駅の建物やバスから海辺の風景の変化などについて、語り部さんから説明を受けました。被災した建物には津波で浸水した高さ(14.5m)に印がつけられており、改めて驚愕しました。また海辺ではあるものの、既に盛土により海は全然見えない状況となっていました。


陸前高田市長からは、現状の陸前高田市の課題などについて説明を受けました。また市長ご自身の話で、震災で奥様を亡くされてつらい状況下であったにも関わらず、市民・市政が元気になるよう今日まで頑張られている姿をみて、自分だったらどうだったのかな。仕事が手につかない状況に陥るのではないかな。など、いろいろと考えてしまいました。


八木澤商店会長からは、震災当日に撮影した写真を用いてご自身の会社が津波で流される状況や、震災発生以降の会社経営への苦難・葛藤などについて説明いただきました。冗談など交え笑いも混じる話ではありましたが、一瞬涙を堪え言葉に詰まった時は、話をきいている私達のために暗くならないよう配慮してもらっていることを感じました。本当に貴重な話を聞けたことに感謝です。


それ以外にも、リピーター参加の方との話で、過去3年間の変化(松の苗がすくすくと育っていることや、盛土の高さや海辺風景の変化など)について聞くことができ、とても良かったです。


今回ボランティアに参加してみて、震災発生から時間が経過してくとともに復興やボランティアの形も変化してきていることを感じた6日間でした。また、七夕祭りの山車引きなどは新しいボランティアの形だと個人的には感じた次第です。


目に見える形の復興は進んでいましたが、被災者の心中はまだまだ不安が大きく、心の復興にはまだ時間がかかります。その不安を解消するためにも、風化させない活動は大事であると改めて認識したところです。


「車をすぐに出発できる形で駐車していたので、津波に巻き込まれず助かった。日頃からの心掛けは大事。」という気仙大工伝承館の方の言葉が印象に残っており、車を駐車するときに、震災のことや今回体験したことを思い出すようにしたいと思いました。(そういえば、震災当初は非常食なども準備していたが、その後は何もしていない。まずは日頃に準備として買い出しに行きたい!)


最後に、2班の皆さんは志の高い方ばかりなので、何をやるにも一生懸命で実行委員として、とても助かりました。ありがとうございました。


また、今回の東北ボランティアに参加させていただき、本当にありがとうございました。

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