電機連合

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ボランティア活動

電機連合が実施しているボランティア活動について、紹介します。

第4次東北ボランティア感想文

被災地を想い、被災地と心をつないだ6日間

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パイオニア労連 萩原 賢征

そこには、自身でイメージしていた陸前高田の風景とは全く違う風景がありました。私自身、陸前高田を訪れた経験は今回のボランティア活動で2度目となります。1度目は20年以上も昔になる学生時代のこと。海沿いの国道45号線を気仙沼から大船渡方面に向けて車で走っていた際に、生まれ故郷の近くにある三保松原にも似た、きれいな松林が長く続いている景色が流れていたことをうっすらと記憶しています。今回、ボランティア活動という機会を得て、大震災後では今さら初めてとなってしまいましたが、陸前高田にようやく足を運ぶことができました。そして、そこに、自身の記憶の中にある風景とは全く異なる風景が眼前に広がっていたことに衝撃を覚えました。

大震災から6年と数か月。残念ながら、世間では震災がすでに過去の話になってしまっている感も否めません。しかし、今回、実際に目の当りにした現実は、まだ「復興」・「再生」の最中の被災地でした。過去のことではなく、今もなお進行中であることをいやおうがなしに叩きつけられたという印象が率直な受け止め方です。松原が無くなり、防潮堤が建設され、以前の市街地の上に盛り土(かさ上げ)工事が進められ、土砂を積んだ大型トラックが何台も走り、新しい道路の造成作業が進められ、陸前高田では、「復興」・「再生」という言葉よりも、『新生』という言葉が連想されるほどでした。今回のボランティアのプログラムの一つである陸前高田市長の講演では、陸前高田の街づくりに関する今と未来に関し、市長からお話を伺いました。震災時には市長ご自身も辛く悲しい出来事に見舞われたにも関わらず、市長として、これからの陸前高田の街づくりや在り方を熱意を持って語られていた姿に感銘を受けるとともに、まさに『新生』・陸前高田が実現されていく過程を想像することができました。

今回のボランティア活動では、防災学習や松原再生活動、うごく七夕祭りの支援、また地元の方からの講演など、さまざまな体験をさせていただきました。ここではその一つ一つに触れはしませんが、それらのどれからも学ぶことは非常に多く、自身の防災意識をより高めるきっかけになったことはもとより、"被災地を想う"とはどういうことなのか、"被災地と心をつなぐ"とはどういうことなのかを肌身で感じることができたことは、私自身にとって大きな成長につながったと言えます。そして、私たちのようなボランティア参加者が、知ったこと・学んだこと・体験したことを身近な家族や友人、さらに職場の上司や同僚などに伝えていくことが大事と言えます。

震災後に陸前高田を訪れたことがなかった自分が言う言葉ではないかもしれませんが、是非とも、より多くの皆さんに、何かの機会をつくって陸前高田そして被災地に足を運んでもらいたい、今だから強く思えます。今回のようなボランティア活動のみが全てではありません。うごく七夕祭りを見に来るだけでもよいですし、近くに来る用事があった際に少し足を延ばして陸前高田をはじめとした被災地に立ち寄るだけでもよいと思います。一人ひとりが足を運び、見たり聞いたり触れたりすることで何かを肌身で感じ、陸前高田また被災地に想いを馳せる。それが大事なことと感じます。それが被災地と心をつなぐ入口になるのだと思います。そして、それが震災の記憶を風化させないということなのだと思います。

また必ず、陸前高田に来ます。

最後になりますが、今回のボランティア活動を牽引してくださいました電機連合本部と地球緑化センターの皆さん、ともにこの活動を盛り上げた実行委員の皆さん、何かといたらない班長の私といっしょに活動していただいた班員の皆さん、活動の合い間でおじさんの私といっしょに遊んでくれた(?)参加者の子どもたち、この活動を最後までやり遂げていただいた参加者の皆さん、そして何よりも、高田松原を守る会や地元・大石町の皆様をはじめとした陸前高田の皆様方、お世話になった全ての方々に深く感謝いたします。本当にありがとうございました。

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